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「紅茶一つまともに語れないんですか?」と、部下に言われる前に読む本。『仕事と人生に効く教養としての紅茶』最速レビュー

Low Calm
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こんにちは。「本の変人」こと、Low calm(ロウカーム)です。 美味しいお茶と読書を愛し、年間150冊ほどの本を読み漁っています。本業は会社員(人事労務管理)です。

このブログのモットーは「あなたの時間を大切にすること」。 私自身が「本選びの失敗」を心底嫌っており、あなたが「失敗しない一冊」と出会うお手伝いをします。

突然ですが、あなたはこんな不安を抱えていませんか?

  • 仕事はできるはずなのに、上司や取引先との「雑談」が続かない。
  • 部下や後輩から「あの人、センスないよね」と陰で思われていないか不安。
  • 接待や会食の場で、正しいマナーを知らずに恥をかいた経験がある。
  • 「教養」を身につけたいが、何から手をつければいいか分からない。

もし一つでも当てはまるなら、あなたの貴重な時間を少しだけこの記事にください。

結論:これは「紅茶の淹れ方本」ではない

最初にお伝えします。 今回紹介する、藤枝理子 著『仕事と人生に効く教養としての紅茶』は、趣味の紅茶本ではありません。

これは、ビジネスパーソンの「格」を上げ、他者との関係性を根本から変えるための「戦略的教養書」です。

この記事を読めば、以下のことがわかります。

  • なぜ今、コーヒーではなく「紅茶」がビジネスの武器になるのか。
  • 本書があなたの時間を投資するに値するか、3分で判断できる。
  • 人事労務の視点から見た、本書の「本当にヤバい」活用法。

この記事を最後まで読めば、あなたは「雑談が続かない自分」から脱却し、明日から「センスと知性」で人を動かすビジネスパーソンへの第一歩を踏み出せます。


📖 Low calmが選ぶ「グッときたところ」ベスト3

早速ですが、活字中毒の私が「これは!」と膝を打った箇所を、第1位から紹介します。あなたの時間を無駄にしないため、結論からいきます。

【第1位】「紅茶は“戦争と帝国”の歴史である」という視点

紅茶の歴史をひもとくと、そこには血塗られた戦争や独立、植民地政策といった、世界史の重要な出来事が複雑に絡み合っている。

本書の核心の一つが、この「歴史的視点」です。 私たちは紅茶を「優雅」「イギリス」「アフタヌーンティー」といった穏やかなイメージで捉えがちです。しかし、その裏側には、アヘン戦争、アメリカ独立戦争(ボストン茶会事件)、東インド会社による植民地支配といった、世界の政治経済を動かした「帝国主義の血の匂い」が染み付いています。

なぜグッときたか?(人事労務の視点)

これが私の仕事に直結したからです。 人事として「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)」を推進する中で、表面的な「違いを認め合おう」というスローガンだけでは、現場は動かないことを痛感していました。

特に、インドやスリランカ、アフリカ諸国のメンバーと働く際、彼らの文化背景への理解が不可欠です。本書を読み、彼らの国々がかつて「紅茶」のためにどのように扱われてきたか、その歴史的背景を知りました。

これは、単なる知識ではありません。相手への「敬意」の土台です。

「教養」とは、知識をひけらかすことではありません。「相手の痛みを想像し、無自覚に相手を傷つけないための“防具”」なのだと、本書のこの一節で叩き込まれました。 グローバルに働くビジネスパーソンにとって、コーヒーが「個人の覚醒」のツールなら、紅茶は「他者との関係構築」のための最強のツールです。この視点を得られただけで、本書の価値はありました。

【第2位】「マナーとは“相手の格”を見極める技術である」という本質

アフタヌーンティーは、単に紅茶やお菓子を味わう場ではありません。そこは、集う人々の教養、品格、そして「育ち」までもが試される“社交の戦場”なのです。

本書の後半では、アフタヌーンティーの具体的なマナー(3段トレイの食べる順番、スコーンの割り方など)が詳述されます。 正直、読む前は「そんな堅苦しいマナー、実生活で使わない」と高を括っていました。しかし、それは大きな間違いでした。

著者が示すのは、「マナーとは、相手を不快にさせないための最低限のルールであり、同時に、相手がどのレベルの文化を知っているかを見極める“物差し”である」という厳しい現実です。

なぜグッときたか?(会社員としての体験談)

実は私、前職で東京で海外の有名な紅茶屋さんに務めていたことがありました。価格帯が高級なお店だったことにお客様の層も紅茶好きはマストとして一般的なお茶の教養は持ち合わせていまいた。しかし、入社したての当時の私は無知で、適当に話を合わせていたことがありました。

相手は何も言いませんでしたが、明らかに失望した顔をされていました。 「モノの価値」が分からない人間は、「ヒトの価値」も分からない。 そう判断されたのです。あれは「おもてなし」ではなく、「侮辱」でした。

本書を読んで、あの時の失敗の理由が痛いほどわかりました。 もし私が、本書にあるような「相手の格に合わせたおもてなし」(茶の歴史、器の選び方、湯の温度、淹れ方)を知っていれば、結果は違ったかもしれません。

マナーは「知っているか、知らないか」だけの問題です。 知らなければ、あなたのビジネススキルがどれだけ高くても、「この人は信頼できない」「レベルが低い」と一瞬で見切られてしまいます。逆に言えば、知っているだけで「この人は分かっている」という圧倒的な信頼を得られるのです。 特に、昇進して上のステージに行きたいと願うすべての会社員に、この章は突き刺さるはずです。

【第3位】「コーヒーは“興奮”、紅茶は“鎮静”」という効用の再定義

ビジネスパーソンの多くはコーヒーに頼りがちですが、パフォーマンスを最大化するなら紅茶です。特に「90分ごとに、90度以上でいれたお茶」は、脳の疲労をリセットするのに最適です。

本書では、紅茶に含まれるテアニンとカフェインの相乗効果について触れられています。 コーヒーのカフェインが「ガツンと覚醒」させるのに対し、紅茶はテアニンの効果で「穏やかに集中」させ、持続力が高い、と。

なぜグッときたか?(人事労務としての課題感)

私のミッションの一つは、社員の「生産性向上」と「メンタルヘルスケア」です。 多くの社員が、パフォーマンスを維持するためにエナジードリンクやコーヒーを大量摂取し、結果として自律神経を乱し、疲弊していく姿を見てきました。面談でも「カフェインがないと働けない」という声は多いです。

これは「健康経営」の観点から非常に危険な状態です。 本書が提案する「90分に一度のティーブレイク」という習慣は、単なる気分転換ではありません。 ポモドーロ・テクニック(25分集中+5分休憩)は有名ですが、会議や資料作成が続く現実の業務では実践しにくい。しかし「90分(会議1本分)+紅茶」というサイクルは、非常に現実的です。

人事として、社員に「根性で頑張れ」ではなく、「戦略的に休め」と指導する必要があります。 本書のロジックは、そのための強力な「理論武装」になります。 「なぜコーヒーではなく紅茶なのか」「なぜこのタイミングなのか」を科学的根拠(脳疲労のリセット)をもって説明できる。

私はこの記事を書いている今も、90分タイマーをかけ、熱い紅茶を淹れています。 これは、自分の脳をマネジメントする「仕事術」なのです。


🙋 どんな人におすすめなのか

私の独断と偏見で、「読むべき人」と「読まなくていい人」を断言します。あなたの時間を無駄にしないために。

⭕ おすすめな人(3パターン)

  1. 「あの人、仕事はできるけど浅いよね」と絶対に思われたくない人 → スキルやロジックは完璧でも、「雑談力」や「文化的背景」が欠けていると、最後の最後で信頼されません。本書は、その「深み」を与えてくれます。
  2. 管理職や営業職で、接待や会食の「質」を上げたい人 → 第2位で書いた通り、マナーは「物差し」です。相手のレベルを見極め、自分のレベルを示すために必須の知識が手に入ります。
  3. 「健康経営」や「生産性向上」を担当する人事・総務担当者 → 第3位で書いた通り、コーヒー依存からの脱却と、戦略的休憩の導入に、本書は最高のテキストとなります。社員研修のネタとしても使えます。

❌ おすすめしない人(3パターン)

  1. 紅茶の「美味しい淹れ方レシピ」だけを知りたい人 → 本書の目的はそこではありません。レシピも載っていますが、メインはあくまで「教養」と「歴史」です。
  2. 歴史や文化の話を「仕事に関係ないムダ知識」と切り捨てる人 → 本書の大半は歴史と文化です。その背景にある「人の営み」に興味が持てないなら、苦痛な読書になります。
  3. すでに紅茶の専門家レベルの知識を持っている人 → 専門家から見れば、広く浅い内容と感じるかもしれません。これはあくまで「ビジネスパーソンがゼロから教養を学ぶ」ための一冊です。

📚 著者のプロフィール、本の詳細

著者:藤枝 理子(ふじえだ りこ)氏

  • 英国紅茶&マナー研究家、ティースペシャリスト。
  • 大学卒業後、ソニー株式会社に勤務。
  • 会社員時代から給料と休暇のすべてを紅茶の研究(国内外の博物館、ティーロード探検)に費やすほどの情熱を持つ。
  • 退職後、イギリスへ紅茶留学。
  • 帰国後、東京初の自宅開放型紅茶教室「エルミタージュ」を主宰。「予約のとれない大人の教養サロン」として人気を博す。
  • 『もしも、エリザベス女王のお茶会に招かれたら?』など著書多数。

(プロフィール出典:本書巻末、およびPHP研究所公式サイトより要約)

著者が「元ソニー」という点が重要です。ただ優雅なサロンマダムではなく、ロジカルな大企業で働いた経験があるからこそ、本書が単なる趣味本に終わらず、「仕事と人生に効く」というビジネスの切り口で書かれているのだと納得しました。

本の詳細

  • タイトル: 仕事と人生に効く教養としての紅茶
  • 著者: 藤枝 理子
  • 出版社: PHP研究所
  • 発売日: 2022年9月27日
  • ページ数: 448ページ

目次(抜粋・要約)

  • 1章: なぜ一流のビジネスパーソンはお茶を飲むのか?(紅茶の効用)
  • 2章: 真の教養人として身につけたいお茶の歴史(中国、日本編)
  • 3章: 真の教養人として身につけたいお茶の歴史(イギリス編)
  • 4章: ビジネスパーソンとして知っておきたい世界のお茶文化
  • 5章: これであなたも紅茶通になれる!?産地銘柄の違い
  • 6章: タイプ別解説!スマートなビジネスパーソンが実践している「お茶の習慣」
  • 7章: ビジネスで差をつける最高体験!アフタヌーンティーのススメ

【出典・参照URL】


✅ まとめ:あなたの「格」は、一杯の紅茶で変わる

最後に、私が本書から得た「核心」をもう一度お伝えします。

「グッときたところベスト3」で紹介した、

  1. 歴史(戦争と帝国)という「深み」
  2. マナー(相手の格)という「品格」
  3. 効用(脳疲労リセット)という「戦略」

これら3つをつなげると、本書のメッセージが見えてきます。

それは、「紅茶は、最強のコミュニケーション・ツールである」ということです。

読む前の私は、「紅茶なんてコーヒーの代わり」「なんとなくお洒落」程度の認識でした。人事として「社員のパフォーマンスを上げたい」「会議の雰囲気を良くしたい」とは思いつつも、出すのは自動販売機のペットボトル茶でした。

しかし読後の今、私は確信しています。 一杯の紅茶には、相手への敬意、自分の知性、そして場を支配する力さえも込めることができる、と。

448ページと分厚い本ですが、すべてを読む必要はありません。 あなたの時間を大切にするために、まずは 「第1章(効用)」「第7章(アフタヌーンティー)」 から読んでみてください。 それだけでも、あなたの「明日からの行動」は確実に変わります。

あなたへのアクションプランはこうです。

明日、職場や取引先で、ペットボトルのお茶を出す代わりに、少しだけこだわったティーバッグの紅茶を淹れてみてください。 そして、もし相手がそれに気づいたら、本書で得た知識(例えば「この紅茶はスリランカ産で…」や「イギリスでは…」)を、たった30秒でいいので話してみてください。

相手のあなたを見る目が、確実に変わるはずです。 「この人、ちょっと違うな」と。

『仕事と人生に効く教養としての紅茶』は、その「ちょっとの違い」を生み出すための、最高の投資となる一冊です。 あなたの時間を無駄にしないことを、私が保証します。


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