【書評】『LIFE SHIFT』レビュー|「定年後」に絶望しないために、今僕たちが蓄えるべき”見えない資産”の話。
こんにちは、Low calmです。 温かいアールグレイの香りに包まれながら、少し現実的な、しかし避けては通れない話をさせてください。
普段、私は300人規模の企業で給与計算を担当しています。毎月、数百人分の明細を見るたびに思うことがあります。それは、「会社員の給与は、劇的には上がらない」という静かな事実です。
そして、FPとしてライフプランを引いた時、多くの人が直面するのが「老後の時間が長すぎる」という壁です。
今日紹介するのは、そんな「長すぎる人生」を呪いではなく、ギフトに変えるための羅針盤。発売から時間は経っていますが、今こそ読み返されるべき一冊、『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』についてお話しします。
結論:この記事は「読む価値」ある?
- こんな気分向け
「今の会社のまま、定年まで働いて大丈夫だろうか」という漠然とした不安がある時。 - 読むと得られるもの
人生100年時代を生き抜くための「新しい地図」と、貯金以上に大切な無形資産(生産性・活力・変身資産)の重要性への気づき。 - Low calmの判定
「必読。家の本棚に常備し、迷った時に立ち返るべき一冊」
Low calmが「グッときた」ところベスト3
正直に言えば、この本は分厚い。読むのにエネルギーが要ります。ですが、そこに書かれているのは空虚な自己啓発ではなく、データに基づいた未来予測です。僕が特に付箋を貼った3つのポイントを紹介します。
【第1位】「3ステージ」の人生は崩壊した

これまでの人生は「教育 → 仕事 → 引退」という単純な3ステージでした。しかし、寿命が伸びた今、引退後の期間が長すぎます。 著者は、これからはマルチステージ(学習と労働を繰り返す人生)になると断言しています。 人事の視点で見ても、これは真実です。一つのスキル、一つの会社だけで40年以上食いつなぐのは、もはやギャンブルと言わざるを得ません。
【第2位】お金よりも「無形資産」を貯めろ

FPとして最も響いたのがこの概念です。老後のために貯金(有形資産)をすることも大切ですが、それ以上に重要なのが、以下の3つの見えない資産(無形資産)です。
- 生産性資産: 仕事のスキルや知識。
- 活力資産: 健康や友人関係。
- 変身資産: 変化に対応し、自分を変える力。
お金は使えば減りますが、これらの資産は使えば使うほど磨かれ、新たな富を生みます。これからの投資先は、株だけでなく「自分の脳と手」に向けるべきだと痛感しました。
【第3位】「レクリエーション」から「リエクリエーション」へ

休日の過ごし方も変える必要があります。単なる娯楽(Recreation)で時間を消費するのではなく、自己の再創造(Re-creation)に時間を投資すること。 私自身、難病を経験して「時間は有限」だと知っています。だからこそ、週末をただ寝て過ごすのではなく、新しい知識を入れる時間に充てることの合理性に深く納得しました。
どんな人におすすめなのか
✅ おすすめな人(時間を投資すべき人)
- 今の仕事に将来性を感じていないが、何をすべきか分からない人。
- 「副業」や「学び直し」という言葉が気になっている人。
- 感情論ではなく、ロジカルに人生設計をしたい人。
🚫 おすすめしない人(ミスマッチの可能性)
- 「楽してすぐに稼げる方法」を探している人。
- 変化を拒み、今までの常識のままでいたい人。
紙 or 電子どの形式で「時間」を使うべきか?
判定:◎ 紙の本
かなり情報量が多く、図表も重要です。パラパラと前のページに戻ったり、気になった箇所に線を引いたりしながら思考を整理するには、紙の本が圧倒的に優れています。電子書籍では、この本の全体像(厚みも含めた重み)を感じにくいかもしれません。
「生産性資産」をどうやって作るか?
本を読み終えた後、多くの人がこう思うはずです。 「スキルの重要性はわかった。でも、時間がない社会人は具体的に何をすればいい?」
人事として、そしてFPとしてアドバイスをするなら、選ぶべきは「需要がなくならないスキル」であり、かつ「短期集中で身につくもの」です。
ダラダラと独学で時間を浪費するのは、私たちが最も避けるべきこと。 ここでは、読者の皆様の「時間」を無駄にしないための、現実的な選択肢を2つだけ共有します。
① 時間がない人向けの「短期集中型」:動画編集
一つ目は、需要が拡大し続けている動画編集です。 「動画編集CAMP(運営:Skill CAMP)」という講座は、2日間で現場レベルのスキル習得を目指すという、非常に割り切ったカリキュラムが特徴です。
- なぜ推奨するか: 忙しい社会人が「数ヶ月通う」のは挫折の元です。「週末の2日間で一旦形にする」という設計は、行動経済学的にも理にかなっています。
- 注意点: もちろん、2日でプロのすべてを極められるわけではありません。ですが、「0を1にする」スピード感は圧倒的です。まずは副業として小さく始めたい人に適しています。
無料で説明会が開催されていたので以下に貼っておきます。
興味を持ったらすぐに動くべきです。

② じっくり「一生モノ」を身につける:Webデザイン・マーケティング
二つ目は、Webデザインです。ただし、単に画像を作るだけでなく、マーケティングやライティングまで含めた「Webスキル全般」を学びたいなら「WEBCOACH」という選択肢があります。
- なぜ推奨するか
47のスキルが学び放題で、かつ卒業後もコンテンツ閲覧永久保証という点は、長期的な「資産」として計算できます。 - コストの考え方(FP視点)
総額は約47万円〜(税込)と、決して安くはありません。正直に言えば、大きな出費です。 しかし、分割払いを利用すれば月々9,800円〜に抑えられます。これを「消費」ではなく、将来収益を生むための「設備投資」と捉えられるかどうかが分かれ目です。 - 注意点
範囲が広い分、習得には相応の努力が必要です。「教えてもらう」という受け身の姿勢ではなく、「使い倒す」気概がある人向けです。
こちらも無料のカウンセリングがあったので貼っておきます。
全額返金保証も行っているので話を聞いてじっくり考えて良いのは嬉しいポイント。

※いずれのスキルも、手に入れただけでは「お金」にはなりません。それをどう使うかはあなた次第です。しかし、『LIFE SHIFT』が言うように、「何も持たずに100年生きる」ことのリスクに比べれば、挑戦のコストは回収可能な範囲内だと言えます。
まとめ:あなたの「時間」を投資する価値はあるか
『LIFE SHIFT』は、私たちに厳しい現実を突きつけます。しかし同時に、準備さえすれば「長く生きること」は素晴らしいという希望も提示してくれます。
会社に依存せず、自分の足で立つための「見えない資産」。 それを今日から積み上げ始めるか、それとも見て見ぬふりをするか。 週末の静かな時間、紅茶を飲みながら、これからの長い人生について少しだけ計算してみてはいかがでしょうか。
損はさせない一冊だと、確信しています。

