【書評】『限りある時間の使い方』レビュー|「いつか」という幻想を捨て、不完全な「今日」を愛するために。
私たちは、いつからこんなに「効率」という言葉に追い詰められるようになったのでしょうか。 人事労務のデスクで、分刻みのスケジュールをこなす社員たちの勤怠データを見ていると、皆が「もっと早く、もっと正確に」と自分を追い込んでいるのが分かります。
かつての私もそうでした。 仕事を完璧に終わらせれば、いつか「ゆとりのある未来」が来ると信じていました。しかし、難病を発症した時、その「いつか」は約束されていないのだと突きつけられたのです。
本書は、数多ある「時短術」を真っ向から否定します。
人生はたったの4000週間しかない。 この残酷なまでの短さを受け入れた時、私たちの生き方はようやく変わり始めます。
結論:この記事は「読む価値」ある?
- こんな気分向け
仕事や育児に追われ、「自分の人生を生きている感覚」が持てない時。 - 読むと得られるもの
「すべてを終わらせる」という不可能な夢から解放され、今、目の前にある大切なものに集中する覚悟。 - Low calmの判定
「時間投資の価値アリ」
※特に、真面目で「もっと頑張らなきゃ」と自分を責めてしまう人にこそ、救いとなる一冊だ。

Low calmが「グッときた」ところベスト3
【第1位】「効率化の罠」という絶望的な真実
多くの人が、効率を上げれば時間に余裕ができると信じている。
しかし現実は、仕事を早く終わらせれば、さらに新しい仕事が舞い込むだけだ。
FPとして家計を診断する際も同じことが言える。節約して浮いたお金を、ただ次の「将来への不安」に充てるだけでは、人生の豊かさは一向に増えない。
「すべてをこなす」という執着を捨てること。
それが、自分の時間を取り戻す唯一の道だと本書は説く。
【第2位】「中途半端なやりたいこと」が一番の敵
私たちは、本当に大切なことに時間を使えていない。
なぜなら、そこそこの関心がある中途半端なことが、私たちの時間を埋め尽くしてしまうからだ。 人事労務のキャリア相談でも、あれもこれもと資格取得を目指す方がいるが、結局どれも中途半端になるケースが多い。 「何を選び、何を捨てるか」。この冷徹な選択こそが、限られた4000週間を輝かせる。
【第3位】「今この瞬間」を手段にしてはいけない
「将来のために」という言葉は美しい。 しかし、今日という日を「輝かしい未来のための準備期間」として扱ってしまうと、人生は永遠に始まらない。
今、この瞬間に完結している喜びを大切にすること。 子どもの寝顔を見ることも、一杯の紅茶を味わうことも、何かの「準備」ではない。
それ自体が人生の目的そのものなのだ。
どんな人におすすめなのか
✅ おすすめな人(時間を投資すべき人)
- タスクリストが埋まっていないと不安になる完璧主義な人。
- 「自分にはもっと可能性があるはずだ」と焦りを感じている人。
- 子育てや介護で、自分の時間が奪われていると感じて辛い人。
🚫 おすすめしない人(ミスマッチの可能性)
- 1分1秒を惜しんで生産性を上げ、競争に勝ち抜くことだけが生きがいの人。
- 「自分は永遠に生きる」と本気で信じている人。
紙 or 電子どの形式で「時間」を使うべきか?
- 紙(単行本):◎
重厚なテーマなので、一行ずつ噛みしめるように読むのがふさわしい。装丁の質感も「時間」を感じさせてくれる。 - 電子書籍:〇
気になったフレーズをメモし、疲れた時に読み返すためのお守りとして持ち歩くのに適している。 - オーディオブック:◎
著者の穏やかな(しかし鋭い)主張が、耳から入ることでより深く心に浸透する。
世間の口コミ(Xから)
【2025年読んでよかった本10選】1冊目
— あきいしゅん|ビジネス書を紹介する農家 (@akiisyunn) December 25, 2025
『限りある時間の使い方』
・80歳まで生きても人生は4,000週間しかない
・時間は思い通りに操れない
・できることには限りがある
などなど、限りある時間を大切にするために欠かせない考え方を僕に教えてくれた1冊。
時間術の本を読むなら、本書は外せません。 pic.twitter.com/LRZLJGcsbU
まとめ:あなたの「時間」を投資する価値はあるか
本書を読み終えた時、私は自分の「不完全さ」を許せるようになりました。 すべての仕事を完璧にこなす必要はない。すべての不安を消し去る必要もない。
ただ、今日という日を、誰と、どう過ごしたか。
それだけが、4000週間という短い旅路の中で、唯一確かな手応えになるのです。
特に、お子様と過ごす時間は、4000週間のなかでも驚くほど一瞬で過ぎ去る「特別な季節」です。その一瞬一瞬を、将来の準備のための「手段」にしてしまうのは、あまりにも勿体ない。
今のその愛おしい姿、泣き顔、小さな手。 それらを「今」という瞬間に閉じ込めておくことは、本書が説く「今を生きる」ことの具体的な実践になるのではないでしょうか。
家計や将来の不安は、プロに預けてしまいましょう。
そしてあなたは、目の前の小さな命と向き合う時間を取り戻してください。
そのお手伝いとして、こうした機会を賢く使うことは、FPの視点から見ても、非常に投資対効果の高い選択だと言えます。

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あわせてチェック 二度と戻らない「今」を、形に
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2026年の今、この4000週間のうちの貴重な数時間を、家族の思い出のために投資してみてください。それはきっと、未来のあなたへの素晴らしい贈り物になります。

