『嘘と隣人』|その「笑顔」を信じて消耗していませんか? 隣人の悪意に震える最高の一冊
「本の変人」ことLow calmです。
あなたは今、「ご近所付き合いや、職場の人間関係の『建前』」に疲れ果て、貴重な時間を無駄にしていませんか? あるいは、「平穏な日常に潜む、ほんの少しの毒」を摂取して、逆にスカッとしたい気分ではありませんか?
私、Low calmは、新卒1年目で難病(潰瘍性大腸炎)を宣告され、「人生の時間は有限だ」と痛感した人間です。 だからこそ、現実味のない綺麗事ばかり並べた本を読む時間ほど「無駄」なものはないと心底憎んでいます。
この記事は、私のような「ぼっち人事労務」でFP2級持ちの「本の変人」が、年間150冊の読書から得た知見に基づき、芦沢央さんの短編集『嘘と隣人』が、あなたの「大切な時間」を投資する価値があるかを、忖度なく断言するものです。
結論:この記事は「読む価値」ある?
- こんな気分向け
人の「善意」を信じるのに疲れた
背筋が凍るようなリアルな人間ドラマが見たい - 読むと得られるもの
「普通の人」が隠し持つ悪意への免疫
定年後の人生(老後)における「リスク管理」の視点 - Low calmの判定
「時間投資の価値、特大のアリ。(人間不信時は注意)」
Low calmが「グッときた」ところベスト3
【第1位】「犯罪者」ではない、隣人の「悪意」の解像度
履歴書の空白より怖い、空白の『本心』
人事労務の仕事をしていると、「一見めちゃくちゃ良い人」が、裏でとんでもない横領をしていたり、笑顔でえげつないハラスメントをしていたりする場面に遭遇します。この本に出てくる「隣人」たちは、まさにそれです。 凶悪犯なんて出てきません。登場するのは、あなたの隣に住んでいそうな、少し見栄っ張りな主婦や、保身に走る会社員。彼らがつく「ささやかな嘘」が、ドミノ倒しのように人生を狂わせていく様は、ホラー映画よりよほど怖い。 「悪意」は特別なものではなく、私たちの日常の延長線上にある。この事実を突きつけられた時、あなたの「人を見る目」は強制的にアップデートされます。時間の無駄どころか、実生活の危機管理マニュアルとして優秀すぎます。
【第2位】定年退職した元刑事・平良正太郎の「老後」
『捜査権』を失った探偵の、哀愁と矜持
本作の主人公・平良さんは、定年退職した元刑事です。 ここがFP(ファイナンシャル・プランナー)視点で非常にグッときます。多くのサラリーマン小説は「現役バリバリ」を描きますが、本作は「終わった後」を描くのです。 役職も権限も手帳もない。あるのは、長年培った「違和感に気づく目」だけ。 退職金で家のリフォームを考えたり、近所のトラブルに巻き込まれたり……。「老後」という限られた時間の中で、彼がどう「正義」と向き合うのか。 お金の計算だけでは見えてこない、「定年後の人生の時間の使い方」のサンプルとして、あまりに渋く、かっこいい。彼を見ていると、「歳をとるのも悪くないが、油断はできないな」と背筋が伸びます。
【第3位】短編「アイランドキッチン」の切れ味
「憧れのマイホームが、一瞬で『事故物件』に見える魔術」
収録作の一つですが、これが一番イヤミス(嫌なミステリー)として輝いていました。 詳しくは書けませんが、不動産選びというライフイベントに潜む「過去」。 私たちがお金を払って手に入れる「住まい」や「時間」には、誰かの「怨念」や「嘘」が染み付いているかもしれない。 読後、自宅のキッチンを見る目が変わりました。紅茶を淹れる手が少し震えるレベル。この「日常が反転する感覚」こそ、読書に時間を投資する醍醐味です。
どんな人におすすめなのか
✅ おすすめな人(時間を投資すべき人)
- 人事、総務、管理職など、「人の嘘」を見抜く必要がある職種の人
- 定年退職後の人生について、ぼんやりと不安や興味がある人
- 「直木賞候補作」という言葉に弱く、質の高い文章に触れたい人
- 芦沢央の過去作『夜の道標』が好きだった人(必読です)
🚫 おすすめしない人(時間を浪費する可能性)
- 派手な銃撃戦や、カーチェイスを求める人(物理的なアクションは皆無です)
- 「信じれば夢は叶う!」系の自己啓発書しか受け付けない人
- 現在進行形で、近隣トラブルを抱えている人(リアルすぎて胃に穴が開きます)
Low calmの最適解:どの形式で「時間」を使うべきか?
- 紙(単行本/文庫): ◎ (理由:装丁が美しく、本棚に置いた時の「不穏な気配」が良い。短編ごとに一息ついて、天井を仰ぎ見る時間が必要なので、紙でページをめくる間(ま)を大切にしたい)
- 電子書籍(Kindleなど): ◯ (理由:通勤電車で読むならこれ。ただし、没頭しすぎて乗り過ごすリスクあり。ハイライト機能で「人間の心理」に関する記述をマークしまくるのも勉強になる)
- オーディオブック(Audibleなど): △ (理由:淡々とした語り口なら合うかもしれないが、イヤミスのざらりとした感触は、自分のペースで文字を追うことで最大化されると感じる)
著者のプロフィール、本の詳細
- 著者: 芦沢 央(あしざわ よう)
- 出版社: 文藝春秋
- 発売日: 2025年4月23日
- ジャンル: ミステリー(連作短編集)
- 備考: 第173回直木三十五賞候補作
世間の口コミ(Xから)
「嘘と隣人」芦沢央
— panda_mone (@mone_panda) November 24, 2025
隠居の元警察官の周りで起こる事件を題材にした連作短編集。
どの事件もよく耳にする事件でテンポ良く読み進めることが出来ました。元警官ならではの真相解明が意外な展開で、また現役でない故の結末を楽しめました。#読書 #読了 pic.twitter.com/j1A1DfgBT7
嘘と隣人/芦沢央
— よるのもち@読書垢 (@mochi_yori2222) November 19, 2025
ミステリカーニバルのサイン本!
『夜の道標』の平良刑事が再登場しますが、直接的な繋がりはなし。退職後の生活で遭遇した事件を描いた連作短編なのですが、あっさりした読み口ながら切れ味が鋭い。人間社会の嫌な部分や、誰しも持ちうる悪意みたいな部分を描くのが巧すぎる。#読了 pic.twitter.com/U6tyVGwT9w
まとめ:あなたの「時間」を投資する価値はあるか
私自身、この本を読んで「リスク管理の対象は、お金や健康だけでなく『隣人』も含まれる」ということを再認識しました。 FPとして資産寿命を延ばすアドバイスはできますが、隣人の悪意からあなたの時間を守れるのは、あなた自身の「眼」だけです。
あなたの「時間」は有限です。 もしあなたが今、「人間関係のモヤモヤ」や「信じていた人の裏切り」に悩んでいるなら、この一冊に投資する数時間は、あなたの残りの人生で「騙されて無駄にする時間」を確実に減らしてくれるはずです。
明日、職場の同僚やご近所さんに会ったら、その笑顔の裏に「何が隠されているか」、この本で学んだ視点で観察してみませんか? 世界が少し、違って見えるはずです。
【最終案内】あなたの「時間」を豊かにする一冊
- タイトル: 『嘘と隣人』
- 著者: 芦沢 央

