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イヤミス
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『暴走正義』|第174回 直木賞予想。「自分が正しい」と信じるバカに殺されないための、劇薬のような一冊。

Low Calm
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「本の変人」ことLow calmです。

いよいよ12月。ホットの紅茶が美味しい季節とともに、本好きたちがざわつく季節がやってきました。 そう、第174回 芥川賞・直木賞のノミネート発表が目前に迫っています。

あなたは今、「SNSの不毛なレスバトルに疲れている」
あるいは「正義面して誰かを叩く世間の空気に吐き気を催している」……そんな気分で、貴重な時間をすり減らしていませんか?

私、Low calmは、新卒1年目で難病(潰瘍性大腸炎)を宣告され、「人生の時間は有限だ」と痛感した人間です。お腹の具合が悪くなるようなストレスフルな現実は、リアルだけで十分。だからこそ、「読む価値のない本」に時間を費やすことほど「無駄」なものはないと心底憎んでいます。

ですが、今回はあえて言います。 「この本には、あなたの心を削ってでも時間を投資する価値がある」と。

【私の第174回直木賞本命予想
 下村敦史さんの『暴走正義』

この記事は、私のような「ぼっち人事労務」でFP2級持ちの「本の変人」が、年間150冊の読書から得た知見に基づき、なぜこの「最悪の後味(褒め言葉)」を残す一冊が、今のあなたに必要なのかを忖度なく断言するものです。


結論:この記事は「読む価値」ある?

  • こんな気分向け
    「正義」という名の暴力にうんざりしている人
     脳髄が痺れるようなどんでん返しを求めている人
  • 読むと得られるもの
    現代社会を生き抜くための「メンタルの防具」
    思考停止の恐怖を知る知的体験
  • Low calmの判定
    「時間投資の価値、大いにアリ(閲覧注意)」

Low calmが「グッときた」ところベスト3

ここからは、私が「時間投資の価値あり」と判断した理由を、人事労務とFPの視点を交えて深掘りします。

【第1位】人事担当も震え上がる、「正義中毒」という名のホラー

「幽霊よりも、モンスターよりも、『自分は正しい』と信じて疑わない人間が一番怖い」

本書の最大の読みどころは、タイトル通り「正義の暴走」です。 私は普段、300人規模の会社で人事労務の仕事をしています。日々、職員からの相談やトラブル対応に追われていますが、そこで痛感するのは「トラブルの9割は『悪意』ではなく『歪んだ正義感』から生まれる」という事実です。

「あの人はルールを破っているから、徹底的に糾弾してもいい」 「会社のために、あの人を排除すべきだ」

こうした言葉を吐く職員の目は、決して悪人ではありません。むしろ、透き通るような純粋な瞳で「正義」を語ります。 『暴走正義』で描かれるのは、まさにこの縮図です。

SNSという顔の見えない安全圏から石を投げる人々。一度標的になったら社会的・精神的に抹殺されるまで終わらない私刑(リンチ)。 著者の下村敦史さんは、この「加害者の無自覚な狂気」を、これでもかというほど冷徹に描写します。

読んでいて、正直何度も本を閉じそうになりました。私の持病である潰瘍性大腸炎はストレスが大敵なのですが、この本は如実に「お腹に来る」怖さがあります。 しかし、この恐怖は今の時代を生きる私たちが直視すべきリスクそのものです。FPの視点で言えば、SNSでの不用意な発言や、他人の炎上に加担することが、どれだけ自分の人生(資産や信用)を一瞬で債務超過に追い込むか……そのシミュレーションとしても機能しています。

ただのミステリーではありません。これは、現代社会の「リスク管理の教科書」です。

【第2位】「被害者」が「加害者」へ反転する、吐き気のするグラデーション

「ページをめくるたび、誰に感情移入すればいいのかわからなくなる『論理の迷宮』」

通常のミステリーであれば、「探偵役」や「被害者」に寄り添っていれば、最後はカタルシスが得られます。 しかし、この本は違います。

物語が進むにつれ、それまで「被害者」だと思っていた主人公や登場人物たちが、徐々に、しかし確実に「加害者」の顔を見せ始めます。 白だと思っていたものが黒になり、黒だと思っていたものがグレーになる。 このグラデーションの描き方が、あまりにも巧みで、そして意地が悪い(最高です)。

人事労務の現場でも同じです。「パワハラされた!」と訴えてきた職員が、実は部下に対してモラハラを繰り返していた……なんてことは日常茶飯事。 「正義」とは立場が変われば容易に「悪」になる。

読者は、自身の倫理観を試されます。 「あなたなら、この状況で石を投げずにいられますか?」 そう問いかけられているようで、背筋が凍ります。 この「居心地の悪さ」こそが、本書に時間を投資すべき最大の理由です。安易な勧善懲悪で時間を潰すのではなく、「思考の沼」に沈む時間は、あなたの脳のシワを確実に増やしてくれます。

【第3位】直木賞を確信する「時代性」と「劇薬」のような読後感

「読み終えた後、温かかったはずの紅茶が冷めきっていることに気づく。それがこの本の『答え』だ」

直木賞という賞は、単なるエンターテインメントとしての面白さだけでなく、「時代性」を鋭く切り取った作品が選ばれる傾向にあります。 その意味で、今の私たちを取り巻く「不寛容な社会」「監視社会」をここまでエンタメとして昇華させた手腕は、間違いなく直木賞にふさわしい。

ラスト数ページで突きつけられる、救いのない真実。 いわゆる「イヤミス(嫌な気分のミステリー)」ですが、これは単に後味が悪いだけではありません。 毒を以て毒を制す、「劇薬」のような読後感です。

この結末を知った後では、X(旧Twitter)を開く手が少し止まるはずです。 「私が今打ち込もうとしているこの『正論』は、本当に正しいのか?」 「私もまた、暴走する正義の一部ではないのか?」

そう自問自答する時間は、決して無駄ではありません。 むしろ、情報過多の現代において、自分自身を見失わないための「アンカー(錨)」となるはずです。

ノミネート発表は12月中旬。 もしこの作品が候補に入り、受賞すれば、世間はこの「劇薬」をどう受け止めるのか。 私はFPとして「リスク」を嫌いますが、この本に関しては「心の平穏を乱されるリスク」を冒してでも、読むリターンの方が大きいと断言します。


どんな人におすすめなのか

✅ おすすめな人(時間を投資すべき人)

  • 「正義とは何か」という問いに、安易な答えを出したくない人
  • 組織の人事・コンプライアンス担当者(実務のケーススタディとして優秀)
  • 心を抉られるような衝撃と、最悪の読後感に「快感」を覚える活字中毒者

🚫 おすすめしない人(時間を浪費する可能性)

  • 完全懲悪のスカッとする結末で、日頃のストレスを発散したい人
  • 現在、実際にSNSトラブルの渦中にいる人(メンタル崩壊の恐れあり)
  • 物語の登場人物に「癒し」や「共感」を求めている人

紙 or 電子?どの形式で読むべきか

FP2級と人事の視点から、この本のポテンシャルを最大化する形式を判定します。

  • 紙(単行本/文庫):◎(推奨)
    • 理由: この本は、一度読んだ後に「あの時のあのセリフは……」とページを戻って確認したくなる構成です。また、かなり精神力を削られるので、自分のペースでページをめくり、時折本を閉じて深呼吸する「間」が必要です。本棚に置いておき、自分が「正義中毒」になりそうな時の戒め(魔除け)にするのも投資効果として高いでしょう。
  • 電子書籍(Kindleなど):
    • 理由: 深夜、暗い部屋で一人没入して読むのには適しています。ただし、衝撃のあまりスマホを投げないように注意してください(修理費という無駄な出費が発生します)。
  • オーディオブック(Audibleなど):
    • 理由: 複雑な心理描写や伏線が多いため、「ながら聴き」では重要なポイントを聞き逃す可能性があります。通勤中に聴くと、会社に着く頃には人間不信になって仕事にならないリスクがあります。

著者のプロフィール、本の詳細

  • 著者: 下村 敦史(しもむら あつし)
  • 出版社: PHP研究所
  • 発売日: 2025年8月6日
  • ジャンル: 社会派ミステリー / イヤミス

世間の口コミ(Xから)


まとめ:あなたの「時間」を投資する価値はあるか

私自身、この本を読み終えた後、自分の仕事(人事労務)に対する姿勢を再点検させられました。 「規則だから」「前例がないから」という言葉で、思考停止して「正義」を振りかざしていなかったか。 この一冊は、私の慢心を粉々に粉砕してくれました。

あなたの「時間」は有限です。 もしあなたが今、「SNSのノイズ」や「世間の同調圧力」に疲れ果てているなら、この一冊に投資する数時間は、あなたの残りの人生において「情報の濁流に飲み込まれないための足腰」を鍛えてくれるはずです。

直木賞の行方を見守りつつ、まずはご自身の目で、この「暴走」の結末を目撃してください。 ただし、読後は美味しい紅茶を用意して、荒んだ心をケアする時間を確保することをお忘れなく。

読了後、スマホを置いて、誰の意見も見ずに「自分は何を感じたか」をノートに1行だけ書き出してみてください。それが、あなたの本当の「正義」です。


【最終案内】あなたの「時間」を豊かにする一冊

直木賞候補(予想)の衝撃作。ネタバレを踏む前に、今すぐ体験してください。

  • タイトル: 『暴走正義』
  • 著者: 下村 敦史

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